2017.07 すがすがしい朝は “蓮見”におでかけ

すがすがしい朝は “蓮見”におでかけ

「蓮始開」はなんて読む?

日本の古くからの暮らしには、細やかな季節があったのをご存じですか?四季を太陽暦にあわせて24に分けた二十四節気と、二十四節気をさらにそれぞれ3つに分けた七十二候です。

二十四節気の名称は「立春」「夏至」などいまも使われていますが、七十二候の名称は、聞き慣れないものも多いかもしれません。

「蓮始開」は、七十二候の第三十二候の名称です。「はすはじめてひらく」と読み、新暦では、7月2日~16日ごろ。読んで字のごとく蓮の花が咲き始める時期という意味を持っています。

ハスは開花するときにポンっと音がするという俗説があります。江戸時代は早朝花が開くところを観賞する「蓮見(はすみ)」がおこなわれ、「蓮見舟」も出ていました。暑い1日が始まるまえに、舟でお花見とはなんとも粋。極楽さながらの景色は、江戸時代の人々にもさぞ人気だったことでしょう。

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お堀を彩る蓮の花

極楽に咲く花として描かれるなど、仏教と結びつきの強いハスの花ですが、神社にも多くの蓮池があります。

そのうちのひとつが山梨県甲府市の武田神社(たけだじんじゃ)です。御祭神は武田信玄公。

信玄公がいっとき居城にしていた躑躅ヶ崎館(つつじがさきやかた)の跡地に鎮座しています。
蓮が咲くのは、神社の西側、お堀沿いの旧大手門のあたり。

武田神社は甲府市きっての観光地ですが、朝の蓮池は人も少なめでゆっくり観賞することができます。

さわやかな「小暑」の朝を、蓮見で粋に過ごしてみてはいかがでしょうか。

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